陰嚢湿疹をステロイドで対処することのメリット・デメリット
陰嚢湿疹の治療法を検討する上で「ステロイド」について考える機会は多いのではないでしょうか。僕も陰嚢湿疹が酷く悪化したときには、ネットで「陰嚢湿疹 ステロイド」等で検索しまくりました。
実際にステロイドも使って治療した僕が、陰嚢湿疹の治療にステロイドを使用するメリットとデメリットについてまとめたいと思います。
改めて「ステロイド」とは
ステロイドとは両方のステロイドとは、腎臓の上にある副腎から分泌される副腎皮質ホルモンの1つです。このステロイドホルモンを薬として身体の外から使用すると、炎症を抑える働きが期待されます。また、もう一つの働きとして身体の免疫力を抑える作用もあります。アトピーやアレルギーの治療に頻繁に使用されることが多いです。
陰嚢湿疹に「ステロイドを使うな」と言われている理由
実際に「陰嚢湿疹ステロイド」等で検索すると「ステロイドの使用は危険!」と記されていることが多いです。どのような理由から危険とされているのか、改めて整理してみました。
身体のSOSサインを抑える働きとも言える
特に東洋医学の分野では、身体は無意味に炎症を起こしているのではなく、体内になにか異常がある際に人間から見えやすい皮膚に炎症を起こしてSOSサインを出すと言われています。また、炎症は身体が免疫力を発揮して外部から侵入する菌と戦っている場合状況とも言われています。
しかし、ステロイドの働きの一つとして「炎症を抑える」「免疫力を抑える」作用があるため、これはSOSサインを無理矢理押さえ込んでいて根本治療になっていないという指摘が相次いでいます。
副作用が多い
長期に渡りステロイドを使用すると、体内で副腎皮質ホルモンが生成できなくなります(つまり外から入れるステロイドに頼りっきり)。これに伴い吐き気や頭痛が起きる場合もあります。また、骨粗しょう症や消化性潰瘍や感染症にかかるリスクが高まるというデータもあります。(参照)
陰嚢のステロイド吸収率が高いから
(薬局新聞 2017/4号)
ステロイドの吸収率は身体の部位によって異なります。陰嚢のステロイドの吸収率を見てみると、他の倍以上ある42%(腕の内側を1.0とした場合)の吸収しやすさがあるというデータがあります。陰嚢は特に皮膚が薄いため、皮膚が敏感です。そのため、治療でステロイドを使用する際はマイルドなものが処方・使用される傾向にあります。
ステロイドを使用して陰嚢湿疹を対処するためには
ステロイドの懸念点を把握したものの、非ステロイド剤では解決出来ない陰嚢の痒みに耐えかねない状況もあると思います。 僕もそうでした。
ただ陰嚢湿疹はアトピー皮膚炎症等とは異なり、湿疹なので、ステロイド外用薬を使って症状を短期間(1~2週間)で鎮める事もあるようです。ただ、炎症を起こしやすい体質を根本的に治しているわけではないので、注意が必要です。
そのため、陰嚢湿疹の治療にステロイドを使用する場合というのは、どうしても痒みが抑えられない、化膿や汁が出てきしまうの状態に短期間の使用して症状を鎮める事だと僕は思います。皮膚の衛生環境を整え、ゆるやかに非ステロイド剤にシフトするのが理想です。
使用の長期化は厳禁で、止め時が肝心です。重度の症状を軽度のものに変えていくくらいの目的に収めておいた方が良いかと思います。また、同時に体質改善や外部的要因もしっかりと対策していくことを忘れないで下さい。
※注意※ 軽度の症状にはまず非ステロイド剤を
また、非ステロイド剤を使用したことの無い人がいきなりステロイドを使用するのはお勧めしません。非ステロイド剤でどうしても解決出来ない症状にステロイドの使用を検討することをお勧めします。リドカインという成分が入ったものを僕はオススメします。過去記事を是非参照してください。
オススメの陰嚢湿疹に効く市販ステロイド
先ほども述べたように 陰嚢のステロイド吸収率は極めて高いため、ステロイドの強さでいうとweak(弱い)〜strong(強い)レベルのものを選びましょう。また、僕がオススメするのは副作用の心配がいらない「アンテドラック処方」のステロイドです。塗った部分で効果を発揮した後、体内で働きを失い、悪影響を及ばさなくなる処方のステロイドです。
【指定第2類医薬品】テレスHiクリームS 10g ※セルフメディケーション税制対象商品
【指定第2類医薬品】ムヒアルファEX 15g ※セルフメディケーション税制対象商品
この記事のまとめ
いかがでしたか?ステロイドを陰嚢湿疹に使用するのは、以下の理由から懸念されています。
ただ、陰嚢湿疹はあくまでも「湿疹」であるため短期的に使用して、重度の症状を抑える使い方をすることも出来ます。また、「アンテドラック処方」と呼ばれる体内に悪影響を及ばさず、低リスクのステロイドを使用することで、重い症状を抑えられる事もあります。
今一度自分の症状が重度であるかどうかを判断し、日常生活に異常をきたすレベルであるのであれば、一旦短期的にステロイドの使用を検討する余地はあるかと思います。軽度であれば、非ステロイド剤を試してみて下さい。リドカインという成分が入っている非ステロイド剤は僕が一番効果を感じたので記事も読んでみて下さい!